一般葬、社葬、家族葬以外にも様々な、葬儀というお別れのかたちが存在します。遺族や親族を中心に故人をよく知る人達だけで密やかに行われるのが密葬で、古くから行われているスタイルです。社葬やお別れ会等の大規模葬を後日行う事を前提として、前もって内々で営まれるだけに限らず、例えば自死者の葬送等、本葬をしない密葬もあります。長寿化と核家族化が進んだ現代、主流になっている家族葬は、密葬が名前を変えたもので、家族中心に小規模、少人数で密やかに行われる点、本葬無しで行われる点等、この2つに違いはありません。

葬儀は通常、前日に通夜の法要、翌日に葬式、告別式と2日にわたって執り行われますが、通夜法要をせず、1日で火葬まで済ませる形式が一日葬です。通夜法要を行わず、葬儀前夜の弔問、会葬客も無い為、喪主の負担が軽減されるメリットがあります。また、葬送法の一つとして、通夜も葬儀も告別式も行わず、遺体を直接火葬場へ運び、火葬、拾骨して終える形式の直葬があります。僧侶等の宗教者を呼び、火葬炉の前で簡単なお別れの儀式を行う事もあり、火葬式といった呼ばれ方をする事もあります。

他にも、伝統的な形式にとらわれない自由葬の1つとして音楽葬があり、故人が生前好きだった楽曲を生演奏したり、CDで流したりしながらお別れをするというスタイルです。最近では、社葬等の大規模葬でも、バンドの生演奏が行われるといったケースが増えています。偲ぶ会や送る会等の様々な名称で呼ばれる、告別式中心の葬儀がお別れ会です。家族、近親者だけで火葬までを済ませ、後日改めて故人と親交のある人を広く招いて行われる形式です。